2024.05.04
屋根カバー工法(重ね葺き)について
今回は屋根のカバー工法についてお話させて頂きたいと思います。
屋根カバー工法(重ね葺き)とは
屋根の種類にはセメント瓦や和瓦、モニエル瓦などがありますが、いわゆる瓦ではなくスレート瓦(カラーベストやコロニアルなど)の屋根に屋根材を重ねてリフォームする工法です。屋根カバー工法には横葺きや縦葺きがあり屋根材の種類もバリエーションが数多くあります。
カラーベストやコロニアルなどの屋根材は軽くて金額的に安く、地震に強いことから近年、新築住宅に多く採用されてきています。
瓦と比較して耐用年数が短いことが短所としてあげられますがこの屋根カバー工法で補うことが出来ます。
屋根カバー工法(重ね葺き)が難しいケース
・屋根の劣化が激しい場合
・下地(野地板)が傷んでいる場合
・屋根材が瓦の場合、瓦の持つ特徴からカバー工法は不可能です。
屋根カバー工法(重ね葺き)のメリット
◇断熱性・遮音性・防水性の向上
カバー工法は、屋根が二重になることにより、熱は室内に届く前に大幅にカットされます。
断熱は夏の日光を軽減するだけでなく、冬に利用する暖房の熱を逃がしにくくしてくれる効果があります。
このようにカバー工法では、古い屋根材が断熱材の代わりをして、断熱効果をもたらしてくれます。
◇リフォーム費用が安い
カバー工法は、元々あった屋根の上に新しい屋根を重ねる工事なので、古い屋根材を撤去する必要がないため廃材処分費などが発生しないため屋根葺き替え工事と比べると、費用が抑えられます。
◇工期が短い
カバー工法は、工程が少ない分、工事を早く終わらせることが可能です。
工事を行っている間は、騒音が発生したり、業者の出入りが多くなりますがカバー工法の場合、工期が短くなる分、日常生活への負担やご近所さんにかかる迷惑も軽減ができます。
※屋根の状態や形状、大きさにより工事期間が異なります。現地調査の際、専門スタッフに詳しく見てもらい施工の計画をたてましょう。
屋根カバー工法(重ね葺き)のデメリット
1 屋根が重くなる
屋根材が二重になるので、その分重くなるという欠点があり、屋根が重くなるほど住宅への負担も大きくなり、耐震性も低くなります。
重量を増やさない、金属屋根材(ガルバリウム鋼板)など軽量の屋根材を使用するのがおすすめです。
2 劣化が激しい場合は不向き
屋根の下地となる野地板まで腐食が及んでいたり、既存の屋根材の劣化が激しく屋根カバー工法が施工できない場合もあります。
屋根リフォーム工事を行う際は、屋根材や下地の状態をしっかりと調査した上で、適切な施工で工事を進めることが大切です。
屋根カバー工法(重ね葺き)の流れ
1 棟板金・貫板の撤去
屋根材のてっぺんにある棟板金、その棟板金の下地になる貫板を撤去していきます。雪止めが設置されていれば併せて撤去します。
2 防水シートを設置
既存の屋根材の上から、新しい防水シート(ルーフィング)を設置します。軒先から防水シート(ルーフィング)をを敷くことで、屋内への雨の浸入を防ぐことが出来ます。
3 新しい屋根材を敷く
防水シート(ルーフィング)の上から、新しい屋根材を葺いていきます。軒先側からビス、釘で留めていきます。
4 棟板金・貫板の設置
新しい棟板金・貫板の設置です。腐食しにくい樹脂製やガルバリウム鋼板を設置します。
5 棟板金コーキング処理
板金が重なり合う部分から水分が浸入することのないように、隙間をコーキング処理します。
6トップコート塗布
6 屋根カバー工法(重ね葺き)完了
さいごに
今回は屋根のカバー工法(重ね葺き)についてお話させて頂きましたがいかがだったでしょうか?
メリット・デメリットを確認し、また専門スタッフによるしっかりとした調査うえでどの工事が適切なのか入念に相談し進めていくことが大切です。
専門スタッフによる入念な調査、診断、施工方法をご提案させていただいております!
初めての工事でご不安な方にも、寄り添い丁寧にサポートさせていただきます。
どうぞお気軽にご相談くださいませ。